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<< 煮詰まったら >>


2004/1/7(Wed)

 自分の分野に煮詰まって新しいアイデアを探しているなら迷わずまったく違う分野に触れることだ。例えば音楽に煮詰まったとき、意地になってひたすらいろんな音楽を聴いてもけっきょく音楽という制約の中で堂々巡りするしかない。ならばいっそのことスポーツでも観た方がいい。
 違う分野に触れる効果は二つある。まず思考が既製概念の制約だらけの意識から解放され、無意識の領域で自由な発想ができる。さらに別の分野での常識はえてして自分の分野の非常識であるわけで、直接的に突拍子もないアイデアを得ることもできるのだ。
小谷隆


<< どんな理屈より説得力のあるもの >>


2004/1/8(Thu)

 8人の人がそれぞれその中の自分以外のすべての人と握手をしたらそのグループで何回の握手が行われるか。数学に強いあなたなら「8から2つ取る組合せ」を思い出し、(8x7)/2と計算するだろう。組合せの公式を忘れてしまったあなたは8つの点で輪を描いてそれぞれの点を線で結び、その線の数を数えるかもしれない。
 しかしいちばん広い層に説得力をもつのは実際に8人の人を連れてきて握手をさせ、その数を紙に記録してみせることである。これなら誰にでもできるし、疑問にも思われない。
 今そこにある現実より雄弁なものはないのだ。
小谷隆


<< 一億総放送局? >>


2004/1/9(Fri)

 携帯電話が出始めた頃、ショートメールみたいな機能はあったがまだまだ女子高生のおもちゃでしかなかった。1997年頃、まさか今の親指コミュニケーション文化を誰も想像できなかっただろう。
 しかし時代は着実に進化して猫も杓子もまさに親指通信。その数は今や日本の人口の4分の1を超える。
 これはコミュニケーションに対する渇望という潜在需要によるものだが、さて次の時代はどうか。
 次は単なるコミュニケーションにとどまらない「個」の情報発信の時代になるというのが僕の大胆な予測だ。一億総放送局時代も近い。
小谷隆


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