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> 2003年3月(31)
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そういう意味でも責任の重いマスコミ
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2003/3/7(Fri)
「ロス疑惑」と称された事件は三浦被告の無罪に終わったが、このニュースを知ってもなお被告を疑わしく思う人は少なくない。しかし疑わしく感じる人の多くは被告本人のことや事件にかかわる事実を直接的には知る由もないわけで、雑誌やテレビによるバッファーのかかった「疑惑」報道を根拠にしているにすぎない。松本サリン事件でも無責任な報道のために無実の人が犯人扱いされたことがあった。
人はマスコミの報道だけで見ず知らずの相手を知った気になって勝手なイメージを作ってしまう。そういう意味でもマスコミの責任は重い。
小谷隆
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堤真一のオヤジ巻き
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2003/3/8(Sat)
ドラマ「グッドラック」を観ていて感心した演出がある。それは40がらみのパイロットを演じる堤真一のマフラーの巻き方だ。首にぶらさげるように巻いてそのまま重ねるようにコートを羽織る、いわゆる「オヤジ巻き」である。これが今風のふわりとした巻き方をするキムタクと非常に対照的で、この細かい演出だけで10歳というこの二人の年齢差が見事に表現されていた。
ちょうど前の時間帯の大河ドラマで青春時代の宮本武蔵の友人を演じる堤だが、時代が違うとはいえ20も歳の違う役を時間差で演じつつどちらも違和感なくこなすのは立派だ。
小谷隆
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中傷は勲章
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2003/3/9(Sun)
ネットに曲をアップし始めたとたんに嫌がらせのメールや書き込みに悩まされて半ばノイローゼ状態になったアーティストがいた。もっといい歌を唄うやつがいるのにお前が注目されるのは許せない、というメッセージが寄せられるそうだ。
しかし中傷されるだけまだいい。インディーズの多くは聴いてさえもらえない。聴いた上での反応なら相手に何らかのインパクトを残したわけだ。あら探しをされるのは相手の嫉妬心をかき立てるだけの良さあった証拠。取るに足らない作品なら無視して通り過ぎるのが人情だ。
中傷は勲章なのである。
小谷隆