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<< スキャンダル記事は「事実」を伝えているか? >>


2003/3/4(Tue)

 マスコミについてもう一つ。週刊誌などのスキャンダル記事は注意して読む必要がある。ニュースソースは「関係者筋」「事情通」といった曖昧なものばかりだ。恐ろしいもので、「誰かがそう言った」ということが「事実」になってしまう。たとえその情報提供者が嘘吐きであっても、である。
 困ったことにその曖昧な「事実」なるものが誇張され、電車の中吊り広告に曝される。見出しがセンセーショナルなほど雑誌は売れる。だから編集会議では内容の真偽以前に見出しの面白さだけが討議される。そんな雑誌をあなたはどこまで信用するか?
小谷隆


<< 毀誉褒貶の波には乗らず >>


2003/3/5(Wed)

 連日マスコミ批判のようなことを書いていたら、このコラムはけっこういろんな人が見ているからメディアを敵に回すようなことはしない方がいいと勧告を受けた。
 しかし僕は感情的に批判をしているわけでもないし、裏付けもとっている。それに僕はメディアに持ち上げてもらおうという気もないから媚びる必要もない。持上げられたら次は落とされるのが世の常だ。ある時代のヒーローはやがてスキャンダルの格好の餌食にされる。アップダウンクイズじゃあるまいし、そんなくだらない毀誉褒貶の波に乗ってまで有名になろうという気もない。
小谷隆


<< マスコミに一流も三流もない >>


2003/3/6(Thu)

 タブロイド紙やゴシップ誌に載る記事の多くは自前の取材記者によるものではなく、実は世間では一流と呼ばれている新聞の記者のアルバイト記事であったりする。企業ネタや官公庁ネタの場合、ゴシップ紙の記者など近寄りようもない人々の情報がわんさと出てくるが、それは名の知れた新聞の名刺でつかんだ情報だ。
 新聞記者といっても社によっては給料も安い。おまけに一般の新聞では書ける内容も限られる。そこでバイトをかねてゴシップ紙誌で思い切りフラストレーションを解消するのだ。
 そういう意味ではマスコミに一流も三流もない。
小谷隆


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