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> 2002年8月(31)
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惜別の朝
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2002/8/7(Wed)
今朝は17度。人には16度というのが最も熟睡に適した気温なのだと知人に聞かされたが、なるほど納得できるここ10日余りだった。しかしこの快温とも今朝でお別れ。午後、灼熱の下界に帰る。
毎度のことだが、帰る日の朝になってこの冷気への愛惜がピークになる。木々を愛で、鳥たちを愛でつつ、木漏れ日と日陰との語らいに耳を澄まし、1秒1秒をコマ送りしながら愛おしむ。
しかしこの有り難さもせわしなく蒸し暑い都市生活の対極にあってこそ引き立つものなのだろう。ここに住み着いてしまったら今度はネオンが恋しくなるのだろうか。さらば軽井沢。
小谷隆
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リハビリ1日目
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2002/8/8(Thu)
10日以上もオフィスを空けている間に業務用のアドレスには600通以上ものメールが届いていた。PCに取り込むだけで約10分。朝早くからその分別に取りかかってようやく昼までに半分の処理を終えたが、自分が直接の宛先になっているものはさほど多くなく、ほとんどは誰かに送ったメールのCCであり、updateのためにそんなメールをいちおう斜め読みはしてみたものの、その多くは返信不要もしくはゴミ箱直行だった。それもそのはず、重要な案件は標高2000mの山頂の携帯電話まで追いかけてきた。
自分がいなければいないで何とかなるものだなぁ、とつくづく思う。
小谷隆
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楽器考
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2002/8/9(Fri)
7700万円のフェラーリは時速350kmを出せるという。もちろん公道で350km/hを出すことはあり得ないが、その速度を出せる能力があることに意義があるのだろう。同じ100キロを出すにしても350km/h出せる車のそれと120km/hしか出せない車のそれとでは雲泥の差がある。
これは楽器についても言える。良い楽器はfffからpppまで幅広いダイナミクスとそれに応じた音色を持っている。どうせfからpまでしか弾かない演奏者でも、良い楽器を持つと楽器自体がそれなりの音色を作ってくれるから有り難い。特に弦楽器ではそれが如実に出る。楽器は技術さえカバーしてくれるのだ。
小谷隆