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喫煙考
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2002/8/4(Sun)
僕の周囲には僕自身を含めて喫煙者が多い。特に音楽仲間の喫煙率は高く、それは女性ボーカリストたちにまで及んでいる。
さて、タバコは喉に悪いのか。実は声帯に対してニコチンやタールが直接悪さをするということではなさそうだ。何よりいけないのは、タバコの煙が湿度ほぼ0%の乾燥した空気であるということである。さらにいえば鼻の奥にヤニがつまって吸気を妨げることもあるらしい。
百薬の長とよばれる酒に対して「百害あって一利なし」のタバコ。やめるに超したことはないが、名水の水割りが美味いように、高原のタバコもまた格別なのだ。
小谷隆
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摂理
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2002/8/5(Mon)
10日も高原で暮らしているとさすがに標高1千mの気圧や温度に身体がなじんでくる。急な上り坂で息が切れることもなくなったし、深夜のベランダでも半袖で過ごせるようになった。
時間の感じ方さえ変わる。ここでは時計が時を刻むのではない。日が昇れば朝、日が沈めば夜。これが本来の地球のリズムであり、生きとし生けるもののリズムだ。自然の摂理に逆らった都会生活とのギャップは、当たり前のことが当たり前に感じられることをありがたく感じさせてくれる。
とはいえ当面のあいだ僕は下界の喧噪の中で生きていくしかない。休暇もあと2晩だ。
小谷隆
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休暇の達人にはほど遠いけれど
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2002/8/6(Tue)
例年になく長い休みを取り、そのあいだ日常に根ざしたあらゆるものから意識を遠ざけてきた。物事を深く考えられるかどうかはそれ自体からどれだけ離れられるかにかかっている。
それでもなお携帯電話の電源は入っているし、メールを受信できる環境にあるうちは休暇の達人にはほど遠いかもしれない。しかし他人に迷惑をかけないための必要最低限の装備にまで絞り込んだ今回の休暇は我ながら見上げたものだと思う。
久々にメールを取りに行ったら休みの間にたくさんのお便りをいただいていた。休暇もあと一晩。そろそろ返事をしたためよう。
小谷隆