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メディアの凋落
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2002/12/7(Sat)
世の中でマスコミほど旧い尺度の呪縛から逃れられない存在はないだろう。世のあらゆることに対して十年一日のごとく同じ尺度で評価しようとする。新しい尺度を提示することこそがメディアの使命だと思うのだが。
昨今の不況でメディアは守りに精一杯である。長期取材も渋り、表層的な事実の断片をさも歴史を揺るがす真実であるかのようにセンセーショナルな見出しにして日銭を稼いでいる。
おかげで新聞や雑誌の記事で物事を考えさせられたり感動したり感銘したりといったことがなくなった。深みのないゴシップ記事に涙する者はいない。
小谷隆
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5年の間に失ったもの
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2002/12/8(Sun)
97年頃あるサイトで連載していた自分の音楽エッセイの原稿が出てきた。たった5年しか経っていないのに今から思えば何とも青臭く感じる。文章は小っ恥ずかしいし、今だったらおよそ取り合わないような瑣末なことにまでチクチクと論評を加えていたりもする。
しかし一方でひとつひとつの言葉には現在よりもはるかに強いエネルギーがある。おそらくそのときの思いを書き尽くすまで筆を止めなかったのだろう。1回あたりの文章量はどれも2000字以上で、中には8000字を超えたものさえある。
良くも悪くも人間とはたった5年でこれほど歳を取るものか。
小谷隆
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続・ツジとカゴ
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2002/12/9(Mon)
先日この二人が見分けられないと書いたが、さすがに並べてみれば違う子であることぐらいは見てとれる。ただそれぞれにツジとカゴという固有名詞を割り当てられないだけのことだ。
しかし同世代もしくはそれに近いか、さらには僕よりかなり年長でも巧みに両者を見分け、かつ名前を言い当てられる人がいることがわかった。これは大きなショックだったが、あえて開き直りをしておくとどっちがツジでどっちがカゴでもそんなことは僕にとってまったく意味のないことだからそもそも呼び分ける必要などないのである。
で、歯並びの悪いのがツジ?
小谷隆