ホーム > 小谷の250字 > 2002年11月(30)


<< いい人の定義 >>


2002/11/7(Thu)

 客観的に物事を評価することなど不可能だと僕は思っている。そこには必ず主観が入る。たとえば小谷隆を貶めたがっている人がいたとして、理由はどうあれその人には僕の存在が不愉快なのだから致し方ない。人の主観はいかんともし難い。
 ちなみに僕は伝聞をあまり信じない。特に人に関する評価は話半分で聞く。ある人がいかに好人物であるか聞かされても僕がじかに当人と接した限りでしかその人を評価しない。逆もまたしかり。世間でどれほど悪評されていても僕が実際に接してみて「いい人」であればその人は僕にとって「いい人」である。
小谷隆


<< 音楽界にもmade in Chinaの嵐? >>


2002/11/8(Fri)

 中国の理工系大学として名高い精華大には学生によるアマオケがある。さすが13億の民から選ばれた精鋭たち、理工系学生でありながら日本の音大オケなど足元にも及ばない、プロオケも真っ青な演奏をする。この人たちが音楽の専門教育を受けたらどうなるかと思う。
 中国には日本の10倍の潜在力がある。しかも競争は熾烈だ。その年の受験生の出来に関係なく定員いっぱいまで入れてくれる音大の卒業生がハングリーな中国人演奏家に駆逐されてもおかしくない。中国製品花盛りの昨今、オケのメンバーまでmade in Chinaで埋め尽される日もそれほど遠くないだろう。
小谷隆


<< 365日の里程標 >>


2002/11/9(Sat)

 人が一生のうちに生み出す情報の量がもし一定ならお前は確実に30歳前に死ぬ、と学生時代に友人から言われたものだ。習作と称して日々ノルマを課すがごとく駄文や楽曲を書きなぐっていた頃のことである。
 大学を出て時間に余裕がなくなるとさすがにそうした緊張感からも遠ざかり、幸いにして30よりも生き長らえることができた。しかしこの1年はここの連載だけでもずいぶん張り詰めて寿命を縮めたかもしれない。いつやめようかとタイミングを計りながらけっきょく連続365日目を迎えてしまった。次の目標は400回。その次は500回。果てしない挑戦は続く。
小谷隆


 [前の3日表示]   [小谷の250字]   [次の3日表示] 



- 01 -