ホーム > 小谷の250字 > 2002年11月(30)


<< 妬みという名の勲章 >>


2002/11/10(Sun)

 A.R.T.やCollaBox、そしてKotani Filmと次々いろいろな試みを始めるごとに足を引っ張られる機会も増えてきた。有名税というほど立派なものでもないが、僕ほどの小者でさえ妬まれるとは実に有り難いというか、これも大きな勲章のひとつといえるかもしれない。
 自分を高めようとすれば向上心、しかし誰かを自分の位置まで貶めようとすればそれは嫉妬。自信のない者が人を貶めることで自分の地位を守るのは世の常。善人然とした態度で巧みに擦り寄ってきては人の足元をすくおうとする動きもちらほら伝わってはくるが、抵抗が強いのは前進している証拠ということだろう。
小谷隆


<< DVD三昧で時間を圧縮 >>


2002/11/11(Mon)

 仕事がら映画や音楽のサンプルを頂戴することが多く、今週は往年の名画のDVDが4枚ばかり届いた。とはいえお恥ずかしい話、実は我が家にはDVDプレーヤーがなかった。いい機会だと思って電器屋に走って機械を調達し、せっせとテレビにつないで贅沢な映画三昧の午後を過ごしてみた。
「アラビアのローレンス」は全編で半日つぶれる超大作である。忙しくてたまらないはずの日にあえて強引にそういう呑気な時間を突っ込むことでもっと時間が足りなくなるが、尻に火がつくまで休んでみるとむしろ仕事が捗る。仕事の時間は短く、濃密であるほどよい。
小谷隆


<< フォークブーム再来は温故知新か? >>


2002/11/12(Tue)

 フォーク・クルセダースやジローズなど、60〜70年代のフォークグループが相次いで再結成、先日は新宿の地下でコンサートを開いたりなどオジサンたちが活発に動き始めた。団塊世代の懐古に訴えるだけかと思いきや、なぜか若い世代にも新鮮な音として受け入れられているという。
 先行き不安ということではフォークブームの時代と現代とでは共通しているが、かたや高度経済成長で少なくとも明るい未来を目指していた頃、今は成長神話も崩壊してお先まっ暗。フォーク復活が温故知新になればいいが、現実は温故懐古の域を出ていない哀しさがある。
小谷隆


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