ホーム > 小谷の250字 > 2001年12月(31)


<< 今こそ右脳的な遊び心 >>


2001/12/19(Wed)

 文章書きは左脳から右脳を刺激する効能がある。煮詰まった創造性を活性化させるのにとても好都合だ。文章を書くには左脳的な論理構成力が必要だが、中身の吟味はやはり右脳の創造性による。キーボードやボタンに指を走らせれば否応無しに右脳がたたき起こされる。
「西風」が無事デビューしたものの、懐で暖めている実力派がまだまだ続く。昨今は事務所系から逸材を預かることも多く、単なる思いつきだけでは唄い手の潜在力に圧倒されてしまう。とはいえ左脳的な理屈で無難な路線に走っても困る。右脳的な遊び心も大事にしようと思う。
小谷隆


<< 4枚目の「ダイク」 >>


2001/12/20(Thu)

 交響曲第九番ニ短調作品125。招待状にはそんな仰々しい曲名が記してある。早い話がベートーベンの第九。知り合いの新聞記者の孫引きだが、「音楽の友」12月号の演奏会予告にはこの曲の演奏日程が除夜の鐘で衝く煩悩の数より多く掲載されている。
 先日は第九の招待状が手元に3枚あると書いたが、それを読んだ知人から4枚目が届いた。しかも最前列。「空席にするよりは、眠らずに聴ける人に埋めてほしい」と添え書きが。クラシック界の窮状は救いようのないところまで来たようだ。
 とはいえいきなり次の週末というのも困る。
小谷隆


<< 流感は風邪にあらず >>


2001/12/21(Fri)

 先般、病に伏したと書いたら見舞のメールが何通も届いた。却って申し訳ない。病名はウイルス性胃腸炎だ。なんだ風邪が胃に入ったのかと捉える人もいるがそれは間違い。冬ごとに猛威をふるうインフルエンザも多くの人が「ひどい風邪」だと思っているが、今回の胃腸炎にしろ流感にしろれっきとした伝染病だ。
 赤痢やコレラなら隔離治療されるのに流感は風邪の延長のようにとられ、患った者は「気合が足りない」のレッテルを押される。風邪ぐらいでは休めないというくだらないドグマがまた感染を広げる。伝染病なのだから堂々と休もう。
小谷隆


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