ホーム > 小谷の250字 > 2001年12月(31)


<< 気分転換に電車を替える >>


2001/12/16(Sun)

 同じ場所へ行くのに普段と違う電車に乗ってみた。とはいえ山手から京浜東北に替えただけだが。この両者、並行で走る区間が長いにもかかわらず乗客の雰囲気はかなり違う。秋葉原から品川まで、環状の山手線は長い距離を乗らない客が多いせいか駅ごとに人の出入りが激しい。一方、埼玉と神奈川を結ぶ京浜東北線は浜松町あたりまで乗客の顔ぶれはあまり変わらず、さながら中距離列車といった様相。
 ヘッドホンをしている人も後者の方が多いのはあながち気のせいでもなさそうだ。せわしい環境に音楽は似合わないということなのか。
小谷隆


<< 哀しき年の瀬はスタンダードばかり >>


2001/12/17(Mon)

 日本では第九、海外ではメサイア。晴れたる青空歓び満ちて、も空々しいご時世だが、今年もメサイアが1枚、第九が3枚、演奏会の招待券が届いている。年の瀬だ。
 それにしても、テレビを観ない身にさえ毎年この頃には街を歩いているだけで耳に飛び込んでくるヒット曲があったものだが、今年はそれらしきものがパチンコ屋の前を通ってもマクドナルドに入ってもさっぱり聞こえてこない。耳にするのは20年近くも前のワムと達郎ばかり。車で聴くローカルFMさえスタンダードばかりだ。ミリオンが4作しか出なかった年の象徴か。
小谷隆


<< 作り手の苦闘こそがメッセージ >>


2001/12/18(Tue)

 ゼネコンが潰れ、大手銀行の破綻説が流れ、信用不安の中で株価もジリ貧。日本経済そのものが大いに自信を失っている。こんな不景気には演歌が売れるという。「昭和枯れすすき」のような歌が似合うご時世なのかもしれない。
 哀愁も結構だが、A.R.T.としてはどこか勇気づけられるようなメッセージのある歌を送り出していきたいと思う。いまネット公開中の西風の「あなたのままで」もそんな曲だ。作者の加々美さん自身の苦闘が込められている。まず自ら誰よりも傷つき、それを乗り越えていってこそ説得力のある歌になる。
小谷隆


 [前の3日表示]   [小谷の250字]   [次の3日表示] 



- 01 -