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<< コアの強み >>


2002/2/10(Sun)

 一口に近代クラシックには400年、ジャズには100年の歴史がある。どちらも基礎として辿るべき道が確立されていて、教則本も揃っている。翻ってポップスにはそれに当たるものが乏しい。なぜならもとよりポップスは融合物であって明確なジャンルではないからだ。ゆえに極論すれば「ポップスの専門家」などいないということになる。
 それゆえポップスを唄うなら何か別のコアがほしい。道を極めた人は基盤の強さが違う。何かにぶつかった時に帰るバイブルを持つ人はやはり強い。もちろんそうしたコアがなくとも天才肌はいるが。
小谷隆


<< 名曲は意思を動かす >>


2002/2/11(Mon)

 楽観は意思によって、悲観は気分によって決まる。悲観的な気分に克つのは前向きにあろうとする意思であり、それを持つか否かは自分自身で決めることができる。もちろんそんなことは承知の上で意気消沈するのが人の弱さだ。
 歌は気分を変えられる。そしてそんな歌がヒットする。ところが意思を動かすには大きなハードルがある。それはサウンド作りやプロモーションなど小手先のワザでどうにかなるものではない。岩を動かすほどの強いメッセージが要るのだ。
 それができて初めてヒットを超えた不朽の名曲になる。そんな歌を作りたい。
小谷隆


<< 看板屋に感動 >>


2002/2/12(Tue)

 街の看板張り替えというものを初めて目撃した。一辺が人の背丈の倍もあるスペースにたった一人で手際良く12枚の紙を綺麗に貼り合わせている。松浦亜弥の顔がものの数分でROPEの広告に早変わり。遠巻きにはつなぎ目ひとつ見えない仕上りに思わず溜息が漏れた。
 そういえば音楽も今や切り貼りの世界。どこで拾ってきた音源をどう切って貼ったか通常のリスナーには知る由もない。フィルインだけ別の人間が叩いたサンプルを貼ったドラムトラックもある。それもそれで緻密な職人技だろうが、看板屋の技ほど感動もないのはなぜだろうか。
小谷隆


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