ホーム
> 小谷の250字
> 2002年3月(31)
<<
良い料理と良い音楽
>>
2002/3/4(Mon)
料理の話が出たついでに。良い味に触れていない人の料理は他人ウケしない。何をもって美味とするかは個人差が大きいが、一流の味を知っている人の作るものはやはりツボを心得ていて安心して食べられる。
音楽についても同じ。何をもって良い音楽とするかの基準は個人の趣味趣向によるが、良質な音に触れている人の作る音楽は聴いていてある種の安心感のようなものがある。
コンビニ弁当ばかり食らっているやつの料理など食うに値しないことぐらいはわかる。同様に音楽家志望者のCDライブラリーの中身を訊けば底の浅深ぐらいは見て取れる。
小谷隆
<<
2月の歌、11月の歌
>>
2002/3/5(Tue)
僕にとって印象深い流行歌のかなりの部分が2月にヒットしたものであるような気がして、リストを作ってみたらはたして本当にそうだった。次に多かったのが11月。両者を合わせると7割になる。いったいこれらの共通点は何だろう?
2月は晩冬、11月は晩秋。いずれも季節の節目。また前者は年度の節目へ向かう月、後者は暦年の末に向かう月。まさに色んな意味でテンションがこれから最高潮に至る直前。歌でいうならサビ前か。
なるほど僕はサビよりもサビへ向かう盛上りに妙を感じる。これは好きな季節感と一致するのかもしれない。
小谷隆
<<
名曲の正体
>>
2002/3/6(Wed)
車でFMを聴いていたら「トラウマ曲」特集なる企画をやっていた。メールやFAXでリスナーが自分のトラウマになった曲とその理由を寄せるというもので、要は聴きたくない曲をリクエストするという建て前だが、みな郷愁を楽しんでいるようなコメントばかりだった。
想い出の曲は何らかの具体的な記憶と結びついている。曲を聴けばその記憶が甦り、逆にその記憶をたどればその曲が流れてくる。結局のところある人にとっての名曲とは印象的な記憶のBGMのことなのだろう。名曲というのは作曲家ではなくリスナーが作るものなのかもしれない。
小谷隆