ホーム > 小谷の250字 > 2003年9月(30)


<< 銀ブラ >>


2003/9/10(Wed)

 久々にデパートを訪れた。しかも花の銀座。用事がなければまず足を踏み入れない場所である。仕事の足で小汚い格好をしたままああいう場所を訪れると、環境と自分とのギャップに押しつぶされそうになるのだ。一種の強迫観念だ。単に僕が自意識過剰すぎるのかもしれないが。
 とはいえ洗練された真新しいモノばかりが並ぶ空間というのはいい意味で緊張感を与えてくれもする。たまには銀座の目抜き通りのブランドショップを目的もなくぶらついてみるのもいいかもしれない。そうすれば身なりも少しは気の利いたものになってくるだろう。
小谷隆


<< 宇宙でいちばんの低音 >>


2003/9/11(Thu)

 NASAはこのほどブラックホールが放つ「音色」に似た規則的な光と熱の変化をエックス線宇宙望遠鏡が世界で初めてとらえたと発表した。
 歌声の主は地球から約2億5千万光年離れたペルセウス座銀河団の中心部に位置する巨大ブラックホール。その音程はピアノの鍵盤の中央にあるC(ド)の音より57オクターブ低いB(シ)フラットに相当するという。NASAによればこれが「宇宙で発せられる最も低い音」とか。もちろんこんな音は人間には聞き取れないが。
 なるほど、宇宙の音楽はB♭から始まる音階なのか。
小谷隆


<< 友情の試金石 >>


2003/9/12(Fri)

 善人然とした顔で言葉巧みに人の和を裂く夜叉のような人物の策動に日々悩まされている知人がいる。知人にエールを送るつもりもあって、夜叉も眼を通すというこのコラムで何度もそうした悪行をチクリと刺してはきた。しかし夜叉本人に自覚がないのかあるいは確信犯なのか、陰湿な背面攻撃は未だおさまらないそうだ。
 もっとも夜叉の言葉に騙されて切れてしまうとしたら、そんな友は失ったところで何の損失もない。巧みな策動を見抜けるかどうかは友情の試金石になる。中途半端な味方十人よりも、最後まで裏切らない味方が一人いればいい。
小谷隆


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