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<< くだらないけれど妙に感心すること >>


2002/9/10(Tue)

 月曜日に中吊りを出す週刊誌は日曜に何か事件があった場合、その結果がどちらに転んでもいいような見出しをつける。たとえば今週は「貴ノ花を『引退』に追い込んだ…」というのがあったが、満身創痍の横綱は日曜の土俵で白星を挙げ、初日引退は免れた。しかし週刊誌は「あれは引退してもおかしくない状況という意味で括弧書きにしたのだ」と言い訳できる。
 長野県知事選のときも結果がわかる前から「勝者・田中康夫」だった。万が一負けても「土建依存体質の醜態を曝したという意味で勝者」とこじつけられる。お見事というより他ない。
小谷隆


<< 悪夢から1年 >>


2002/9/11(Wed)

 あれから1年。9月11日というのは単なる日付でも「9・11」は今や悪夢の代名詞になってしまった。米国では今もなお有色人種への不信が消えず、人心は荒廃から立ち直れずにいる。
 昨年10月に拙いながらも英語で平和を訴える歌をネットでリリースしたが、「お前はウサマと握手する気か」というメールが何通も届いた。ああ誰とでも握手しよう、と答えたらウィルス添付の返信が来たこともある。タイトルには「星条旗よ永遠に」とあった。
 僕は淋しい気持ちで、かつて原爆を投下した国から来たそのメールを削除した。
小谷隆


<< 高画質時代には >>


2002/9/12(Thu)

 仕事でNHK・BSの取材クルーに随行したとき、なんとカメラはHDVS(ハイビジョン)だった。普通のテレビなら照明などでいかようにも隠せる肌のアラまではっきり写してしまう高精細度カメラだ。聞けばNHKでは今やハイビジョン番組用に限らずほとんどの映像をHDVSで収録しているという。
 若い女性キャスターが同行していたが、彼女の肌には幸いアラも皺もなくまさにハイビジョン時代の申し子のような女性。しかも本番前には時間をかけて入念にメイクを施していた。
 これからテレビの画質が良くなると出演者も大変だ。
小谷隆


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