ホーム > 小谷の250字 > 2003年3月(31)


<< 日本再生の条件 >>


2003/3/1(Sat)

 ウィーン国立歌劇場の音楽監督として活躍する小澤征爾氏が、自信を失っている日本に「戦後ゼロから始めたことを思い返してほしい。日本の将来には大きな希望を持っている」と激励のメッセージを寄せた。
 あり難い言葉だ。しかし残念ながら今の日本には通用しない。我々の多くはゼロ以下だ。戦後の日本はやり場をなくしてしまった戦争へのエネルギーを復興に振り向けた。ところが今の日本では労せずして儲かるバブルの味を知った人々がここ10年間ずっと郷愁に浸って怠け者になってしまっている。
 甘えた記憶がある限り日本再生はあり得ない。
小谷隆


<< 頑固さの検証 >>


2003/3/2(Sun)

 芸術にしろ政治にしろ人に何と言われようが自分を貫くのは立派な姿勢だ。さざなみに揺られず長い目で見て結果が出るまで信念を貫き通してこそ大計も成就する。
 しかし人の声にまったく耳を貸さないというのでは困る。芸術も政治も正解であるかどうかはやはり民意が決めるものだ。人々を納得させてこそすばらしい芸術であり優れた政策である。一過性の声に揺らぐ必要もないが、さりとて常に世の声を聴く耳は塞ぐべきでない。
 自分の頑固さが自信のなさを隠蔽するための方便でないかどうか、いつも自らに問いかける自分でありたいものだ。
小谷隆


<< 新聞の価値 >>


2003/3/3(Mon)

 新聞にはスクープといって、その社だけが独自につかんだネタが載ることがある。そういう記事によって自社の取材力を誇示し、だからウチの新聞を読むべきだと主張する。
 しかしそうしたスクープの中には憶測で書かれたものも少なくない。企業の買収や合併などの記事については、確かにそういう話がないわけではないもののまだ具体的な交渉に及んでいないようなケースもままあり、その後よくよく追いかけてみるとあの記事は単なる先走りだった、ということもままある。
 新聞の価値はスクープ力よりも記事の確実性で決まると思うのだが。
小谷隆


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