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<< 新年早々「運命」公開。 >>


2003/01/01(Wed)

 明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしく。
 ということで年明け早々、新作短編映画「運命」を公開した。登場人物も増え、前作「カミサマ」に比べるとかなり手の込んだ作りになっている。とはいえシナリオの段階から頭の中に映像を組み立ててあったので撮影はスムーズにいった。のべ2日である。前作から今回の作品までの間にいくつか音楽のプロモーションビデオを手がけたことでソフトウェア上での編集に関してかなり腕を上げたのがおわかりいただけると思う。リニアで編集をしていた頃の勘所も少しずつ戻ってきた感がある。作品ごとに編集のクォリティが上がっていくことだろう。
 作品のことを作品の外で語るのはタブーだが、あえてこの作品について短いコメントを添えておくと、「運命」は日本人の混沌とした宗教観に対する痛烈な皮肉である。理屈で割りきれないものをすべて「カミ」として崇め、不可解であることへの畏れと信仰とがごっちゃになっておよそ宗教・信条などとは呼べないお粗末な思想に振り回されている多くの日本人への警鐘だ。
 なお、「運命」ではBGMに同じ題名の交響曲のほか、ベートーベンの9つの交響曲の中から僕の好きなハイライト部分をピックアップして盛り込んである。演奏はすべてシンセサイザーによるものだ。
小谷隆


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