ホーム > 聴きましたよ。 > 2009年06月(4)


<< リメンバー・ミー(14) >>


2009/06/25(Thu)

 今回はTHE BOOMの「星のラブレター」です、「島唄」や「風になりたい」があまりにも有名な彼等の初期のヒット曲です。長く活動を続けているアーティストの中にはミュージックシーンの変化により大きな転換を図るケースが存在します、長山洋子のように完全なる転向をするケース(アイドル→演歌)ということばかりではありません。80年代中盤くらいにはフォーク、ニューミュージックと呼ばれたジャンルに属していたアーティストがロックへ転向した例が多く見受けられました、有名どころでは長渕剛やチャゲアスが広く知られたケースとなっていますね。このTHE BOOMは時代的にはもう少し後のデビューで初期にはこの「星のラブレター」のようなポップなナンバーが多かったのですが後々沖縄民謡やレゲエ等民族音楽に多大な影響を受け楽曲も複雑で高度なものに変化を遂げていきました。ミュージシャンに限ったことでは無いのですがタレントでも大幅な路線変更をする人が増えています、特にジャンルのボーダーレス化が進む昨今はより多くなっています。それ自体は世間のニーズや本人の多才ぶりを示すものであるため仕方の無いことだと思います、しかしちょっと閉口する事もしばしば起こります。より世間のイメージの良いジャンルへのスライドが成功した時にまるで悪い魔法にでもかけられていたかのように誰もが知っている自分の出自を隠そうとし中には触れることすらタブーとするケースが存在する事です、もちろん好きでやっていた場合だけでは無いこともあるのでしょう。しかしそれはそのジャンルや過去の自分に対する冒涜とさえ受け取れ見ていて気持ちのいいものではありません。過去の自分と向き合いそこからのステップアップを世間に見せる方が世の中に好感を持たれる気がしますね、今度は総理大臣の椅子すら狙おうかという元お笑い芸人のように。
ロク田中


 [前の3日表示]   [聴きましたよ。]   [次の3日表示] 



- 01 -