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<< 懐古趣味? >>


2009/06/04(Thu)

 木村拓哉のドラマが大変な話題です、始まる週にはウンザリさせられるほど出演者(本人含む)がTBSに出まくっていたためか視聴率的にも大変良いようです(翌週からのルーキーズ地獄はさらに閉口)。このドラマでは25年前(!)にヒットしたVAN HALENの「JUMP」を主題歌に起用しているところがアラフォー世代には懐かしく感じられます、この局は大変な盛り上がりを見せたWBC中継時にJOURNEYの「SEPARATE WAYS」を起用したりと昨今のアラフォーブームを意識しているかのような選曲です、余談ですがこのジャーニーの曲は僕が洋楽を聴くキッカケとなった曲で特に思い入れがあります。しかし目新しさを感じるかと言えばそこは少し違います、どちらも自分が所有しているからではありません。洋邦問わず80'sを振り返る現象がここ数年で定着しました、多くのオムニバスCDも発売され売り上げもそこそこ好調だったりします。しかしその大多数は曲がダブっているため飽き飽きさせられることもしばしばです、メディアで使用される曲についてもコレは同じことが言えます。もちろんそれがその年や時代、ジャンルを代表する曲達であり広く世間に認知されていて懐かしさを誘うものであることは承知しています、言い換えれば求められているものでもあるのでしょう。しかしそれしか無いアーティストならともかく複数曲ヒットを持っている人にその手法が当てはまるかというと甚だ疑問を感じます。確かにその中で一番ヒットしていたり認知の高い曲を代表曲とするためにそういう現象が起こるのは理解出来ます、ドラマ主題歌のように該当曲が決まってしまう場合ならなおさらでしょう。しかし何もドラマ主題歌がそれしか無い訳では無いのですから別の視点から攻める方法も有るはずです。成功例を受けた同じ便乗犯でも違った切り口で発売されればこちらの購買意欲をそそる気もするのですが…
ロク田中


<< リメンバー・ミー(13) >>


2009/06/11(Thu)

 今回は楠瀬誠志郎です、1991年にドラマ主題歌である「ほっとけないよ」をヒットさせました。タイアップでヒットさせたアーティストは今まで数多く紹介してきましたが今回は別の視点から。一人のアーティストの成功を受けフォロワーが続出することは珍しいことではありません、大体はジャンルで起こる場合が多いのですがごく稀に人に対して見られることがあります。良く知られているのはアイドル全盛時の松田聖子フォロワーでその後デビューするアイドルでいわゆる“聖子ちゃんカット”で登場した人が多かったのを覚えています。また近しいところでは現在まで続く女性R&BブームにおけるCharaを祖とした系譜なんてのもそれに当たるものがあります。1980年代後半に男性のJ-POPシーンにある種の系統が見られるようになりました、旧来のニューミュージックに属する流れのソロアーティストに存在した流れです。当時の僕の先輩が極めて上手い表現をしていましたが“情けない詞に軽いノリ”というジャンルのアーティスト群です。中興の祖は大江千里あたりになるのでしょうがいかにもいい人に見える男性が主にラブソングを歌うものです、やはり同時期にメガヒットを飛ばしたKANとか槇原敬之もイメージ的な系統はこれに属すると考えます。似たようなタイプのアーティストが多く出てくると見分けが難しくなります、もちろん一人一人は顔も声も曲の内容も全くちがうのですが全体的な印象が同じものとなりひいてはそのシーンの遠からずの衰退に向かう方向に繋がってきます。それなりの年になって感じるようになってきたのですが今のヒップホップ勢や女性R&B勢の区別が段々出来なくなって来ていることに気づかされます、自分達の若い頃アイドルやロック勢に対して年輩者がやはり同じことを言っていました、当時は理解出来なかったのですがまさか解るようになってしまうとは…
ロク田中


<< ノー盛り上がり >>


2009/06/18(Thu)

 今年の上半期もそろそろ終わろうとしています、僕があまり食指が動かなかっただけなのかもしれませんがこんなに巷で話題になる曲が少なかったのも珍しいです。もちろんそこそこ売れていたりチャートを賑わしていたりというのは例年と変わらないのですがメディアでの取り上げ方や登場の仕方でその曲を聴かない層でも名前くらいは知っているというアーティストや曲が目立たなかったように感じられます。昨年のこの時期は既にジェロや青山テルマ、羞恥心等が巷を席巻していましたが今年はそこまでの爆発力を持った新顔(そこに限るわけでは無いが)は見受けられませんでした。秋元順子がロングセラーとなり氷川きよしを除いた演歌・歌謡曲系で久々のトップに立ったことと昨年NHKの合唱コンクールの課題曲だったアンジェラ・アキの「手紙〜拝啓 十五の君へ〜」がやはりロングヒットとなったことくらいしか記憶に残っておりません。7月の定番ネタである紅白大穴予想の現在絞り込みに入っているところなのですが(絞り込んで外していれば世話無いが)当確組と言いきれるニューフェイスすら今年は思い当たらないのが現状です。毎週ある程度チャートはチェックしているのですが若手のジャニーズ系にアニメ系とおそらく紅白には出なかったりどこまで売れているのか不明なヤング向けのロック、ヒップホップ勢がチャート上にあまりにも多いのも一因となっています。ごく一部を除けばドラマ視聴率も低迷していて大ヒットに結びついている曲も少なかったりと(上半期の売上は“嵐”のワンツーフイニッシュ)悲観的要素ばかり挙げてしまいます(トドメにCDセールス不況が重なっているし)。このまま行けば上半期に一番世間を賑わした曲は先日取り上げたJOURNEYの「SEPARATE WAYS」となってしまうかも。
ロク田中


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