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2009/05/14(Thu)

 今回は前回に関連した話題としてザ・タイマーズを取り上げます、忌野清志郎さんが参加していた覆面ユニットです。RCサクセションとしてリリースされたアルバムの「COVERS」と肩を並べるくらい彼らしさを感じられるアルバムとなっています。様々な事象に対して皮肉や風刺に反骨精神とまさしくロックスピリット溢れる作品で若い方がイメージする清志郎スタイルはこの頃のものかもしれません。ロックに限らず歌にメッセージ性を求める傾向は以前から根強く見られることです、これはラブソングにおいても同様です。聴き手のツボにハマればしめたもので相当な共感を得られること受け合いで多くの支持を獲得出来ます、ロックは音楽的な下地と並び特に求められる度合いが多くサブカル指数が高いリスナーならばなおのことのようです。特に先程上げた社会への反骨や風刺といったものは大きなウエイトを占める風潮にあり僕達の世代でも大変なカリスマ性を発揮した尾崎豊やブルーハーツが今でも伝説として語り継がれている理由はここにあります。見極めるのはなかなか至難の業なのですがそれが本人の純粋な言葉として発せられると共感を得られるのですがそこに虚構の部分が見え隠れしたりすると「説教臭い」とか「力入りすぎ」などと言われてしまいますが。このタイマーズのアルバムは収録曲の大多数がそんな反骨精神満載の仕上がりとなっていて清志郎作品の中ではエアポケットになりがちなのですが珠玉の名盤だったと僕個人は感じています、収録曲の中で当時物議を醸し出したものがあったこともいかにも彼らしいところです。楽曲自体にケチをつける気は毛頭ありませんがシングル発売もされたモンキーズのカヴァーである「デイ・ドリーム・ビリーバー」がおかげでちょっと浮いた感じで聴こえてしまうくらいですからね(もう1つのモンキーズのカヴァーがちょっと当時騒がれただけに)。
ロク田中


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2009/05/21(Thu)

 最近頻繁に見かけるお菓子のCMがあり大変気になっていました、若い男性4人組が女性ファンに追いかけられていて一息ついた時にその商品を食べるというものです。ジャニーズ勢の雰囲気は無いし若者に大人気のバンドという感じでも無さそう、クレジットから調べて見て驚きました、噂に聞いていた三浦友和と山口百恵夫妻の息子が所属するバンドだったからです。まだ彼等の楽曲がチャートを賑わしているという情報は入ってきていないのでその話題性も狙った大抜擢と思われます。昔から2世タレントと呼ばれる人は数え切れないくらいいます、現在大御所と言われている俳優やタレントも例外ではありません。現在でも親子揃って活躍中のケースも多いですがその過程を知っていることは僕達の世代ではまだかなりレアでありました。約10年ほど前に宇多田ヒカルやDragon Ashのメガヒットの際にも藤圭子や古谷一行の2世であることがマスコミで大変話題となりました、若者は1人のアーティストとして認識していても年輩層には親の知名度の方が大きかったのを覚えています。しかし松田聖子の娘の神田沙也加あたりから僕達の世代でもピンとくる2世が登場するようになりここ数年はラッシュとも思えるほどとなっています(俳優やモデル含む)。もちろん必ずしも成功を約束されているわけではありませんし2世ゆえの苦労もあると思います、マスコミが騒ぎ立てるまでは意図的に隠しているケースも見受けられます。しかし話題になってしまえば多くの同業者よりはかなりのアドバンテージになることも事実です(ex DAIGO)、もっともそこから先は本人の資質と努力が必要ですが。後20年もすると父母はもちろん僕達でも知っている祖父母を持つ3世タレントが巷を席巻するのかしら?(政治家みたいだな)
ロク田中


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2009/05/28(Thu)

 今回は児島未散の「ジプシー」をご紹介します、1990年にCMソングとしてスマッシュヒットを記録いたしました。前回の話題の続きとなりますがこの児島未散という人も2世アーティストとなっています、父親が往年の名優である宝田明なのですがデビュー当時そこそこの話題作りにこそなったものの彼女本人のブレイクというきっかけにはなりませんでした。デビュー当初の彼女はカレッジポップスと呼べるジャンルの爽やかな楽曲を中心に歌っていました、この「ジプシー」でも見られるちょっとクセのある歌い方が印象に強い人です。歌手というジャンルだけでなく芸能界には古くから多くの2世が存在するのは前回記したとおりです、歌舞伎等の継承が当たり前とされる伝統芸能と今や呼ばれる世界を別にしてもその多さは周知の事実であります。しかし親子揃って世間の認知が高いケースとなるとその割合は断然少なくなります。パッと思いつくところでは田村正和に佐藤浩市、中井貴一に緒方直人が親子揃って名優の誉高い人でしょう。しかしことアーティストに限れば親子揃ってのミリオンアーティストなんて藤圭子と宇多田ヒカル親子くらいしか思いつきません。もちろん親が有名な2世であるというのは大きな武器になるのは先に挙げたように間違いありません、売り出す側もそれを当て込んでいるのも当然でしょう。しかしこれには大きなリスクも伴います、まずは親の名前が大きすぎるほど比較の度合いが激しくなること、もう一つは仕掛ける側の思惑程親の知名度が影響されないことです(児島未散はこちら)、これは畑違いのジャンルだったり支持する世代の差が大きければなおさらです。しかしメディアが使い続ければ広く世間に浸透し違った方向でブレイクしたりするのでやはり大きな利点であります。まぁプライバシーを武器に今までひた隠しにしてきたのにデビューとなると急にコネをアピールする親馬鹿っぷりとそれに乗るメディアにも問題ありますが。
ロク田中


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