ホーム > 聴きましたよ。 > 2008年11月(4)


<< 懐メロ予備軍(07-2) >>


2008/11/6(Thu)

 先週に引き続き今週も懐メロ予備軍をお届けします、今回はPerfumeです。インディーズを経てメジャーデビュー後も大きなヒットに恵まれなかった彼女達がCMで俄かに注目されこの年「ポリリズム」をヒットさせ現在もトップアーティストとして活躍中です。彼女達はテクノサウンドとその独特の振り付けが一部サブカル層(ヲタともいう)に絶大な支持を受けていましたがこの曲ねヒットにより一般層にも認知され今ではテレビでレギュラーを持つほどとなりました。彼女達のようなテクノアイドルというジャンルは今に始まったことではありません、以前紹介したスターボーに限らず多くの曲やアーティストが過去存在しました、中でも一番有名なのは篠原ともえでしょう。しかし実験的なサウンドやキャラが多かったせいか大ヒットに結びついた例はきわめて稀です、前出の篠原ともえもタレントとしては一時期人気を得ましたがCDセールスとしてはそんなに芳しいものではありませんでした。テクノというジャンル自体がサブカル色の強いジャンルなのですから(YMOとて例外ではない)ある意味当然かもしれません。彼女達は広島アクターズスクールの出身者ですが(沖縄以外にあるのを初めて知った)このジャンルに目をつけ頑なにこだわって提供してきたプロデューサーに頭が下がります。ファッション等に限らずあるジャンルが一回りして新鮮に見えることは多々あります、もちろん全く同じ手法というわけでは無くその時代なりのスパイスを加味した味付けにする事により新しいジャンル(モノ)として広く認知されることも多いです。1つの流行っているジャンルに飛び込み椅子の争奪戦に参加するのも結構ですが敢えて先を見据えた新ジャンルの先駆者となるのも難しいですが可能性を感じますね。ところでテレビで見せる彼女達のボケっぷり、アクターズスクールの授業には天然ボケ養成講座でもあるのか?(それはもはや天然ではないが)
ロク田中


<< 懐メロ予備軍(08-1) >>


2008/11/13(Thu)

 いよいよ今年2008年までやってまいりました、この企画も今月で終了となります、まずはジェロを取り上げます。黒人初の演歌歌手という触れ込みで「海雪」でデビュー、サイドストーリーが美談的に扱われたせいもあり演歌界に新風を巻き起こしたのは記憶に新しいところです(今年の話だから当たり前だが)。日本の心と言われている演歌を外国人が歌うというのは彼に始まったことではありません、流行歌謡とごちゃ混ぜに語られている側面も無きにしも非ずですが多くのヒット曲(歌手)も輩出してきました。しかしそれまではアジア圏の人達によるもので彼のようにアメリカ人(欧米人と言葉を変えても良い)によるものは記憶にありません、これは文化や考え方の相違によるものが大きいと推測されますが根本的に「日本の心が解らないであろう」という概念に基づき欧米人の挑戦を許してこなかったように思われます。これは逆に海外のジャンル(特に精神性を伴うもの)に日本人が挑戦した時も同じことが言われがちです。多くの日本人アーティストが欧米進出を目論んできましたが認められた人は極々稀で(インストゥルメンタルや演奏技術は除く)それが世界の壁という言葉で今でも語られます。技巧を真似することはプロであれば比較的難しいことでは無いのでしょうが根底に流れる精神性は頭では理解出来ても交わることが出来ないと相手側にも思われてしまうのでしょう。このジェロの場合も祖母が日本人であるということが世の中に受け入れられた理由である気がしてなりません(先に上げたサイドストーリーの部分)、もちろんプロデュースする側もそれは織り込み済みであったでしょう、全く日本と縁もゆかりも無い人だったらここまでの話題になったかというと疑問が残りますね。上半期に比べるとメディアへの露出がだいぶ減った感はありますがこれからの年末の賞レースなどでまたまた彼の顔を見る機会が増えそうですなぁ。
ロク田中


<< 個<集団 >>


2008/11/20(Thu)

 少し前に発売されたとんねるずとDJ OZMAのユニットである矢島美容室の曲がなかなか好調な売れ行きを見せています、それぞれのアーティストパワーには若干の陰りが見えてきたように思えますがやはりコラボ物は強いですねぇ。この夏に電撃再結成を果たしたSPEEDの新曲もチャート上位に入りました、歌番組でその映像を見たのですが改めて彼女達の持つ魅力を再認識いたしました。曲自体は落ち着いたミディアムテンポの楽曲なのですがビジュアルと連動させるとSPEEDの王道とも言える構成となっています、中でも今井→島袋へと続くソロパートは久々にリアルな映像で見ると涙ものですらありました。相乗効果で話題を集めるコラボ物と彼女達とは似て非なる大きな違いが存在します、結婚→出産を経験した今井絵理子、活動の場を女優やモデルにスライドさせた上原多香子、J-POPだけに留まらずジャズにも挑戦した島袋寛子とそれぞれのスタンスは変わりましたが新垣仁絵以外の3人は解散後の8年間も芸能活動を継続しておりました。解散当初こそ多くのメディアで見る機会もありましたが段々それも減っていったことを目の当たりにしてきました、ユニット当時は絶大な人気を誇っていただけに忸怩たる思いで見ておりました。過去にもユニットとしての人気は国民的なものでありながら解消後の人気は伸び悩んでいたアイドルをたくさん見てきました、おニャン子のように数が多いと工藤静香のような成功例が出ることもありますが稀有な例であり大多数はユニットの人気を凌ぐことは出来ません。もちろん長いスパンで見ると芸能界で活躍しているのですが大抵は「あの伝説のグループ〇〇の」という枕詞がついて回ります、残念ながら集合体としての部分のみが評価されていたということになるのでしょう。全員20をとうにすぎすっかり大人の女性となったSPEEDですが今回の再結成を機に新たなステップアップをぜひ望みたいものです、いつか来るであろう再解散後に備えて…
ロク田中


 [前の3日表示]   [聴きましたよ。]   [次の3日表示] 



- 01 -