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<< 追悼記 >>


2007/6/7(Thu)

 先週は企画の週だったためにタイミングを逸し一度は取り上げるのを止めようかとも思ったのですが同世代としてやはり触れておかなければなりません。ZARDのヴォーカルである坂井泉水さんが先日亡くなられました。彼女の人となりはマスコミにお任せするとして僕はZARDが駆け抜けた時代について考えてみたいと思います。彼女達がデビューした90年代初頭はJ-POPという言葉が定着し始めた頃でした、特にガールズポップの人気はすごくアイドル時代が陰りを見せた頃でもあります。デビュー曲こそヒットしたもののその後の曲達はスマッシュヒット止まりでしたがデビュー3年目に出した「負けないで」がメガヒットとなりJ-POPシーンで頂点まで登りつめました。ZARDを語る上で外せないキーワードはビーイング勢という当時の一大勢力ですね。既にB'zやB.B.クィーンズがNo.1ヒットを出しこのZARDが1位となった辺りからWANDSや大黒摩季、DEENなどが立て続けに大ヒットし(タイアップも多かった)93年にはビーイングオールスターズによる(全員参加したわけではないが)「果てしない夢を」もリリースされました。90年代後半くらいまでZARDは大ヒットを連発させてきました。2000年くらいからはセールス的には落ち着きましたが注目されていたアーティストであることには変わりありませんでした。世間の思う代表作は前出の「負けないで」、CM曲の「揺れる想い」、ドラマ主題歌の「永遠」というところでしょうか?訃報を聞いて驚いたのは言うまでもないことでしたがそれ以上にあらためて潜在的なファンが多かったことを感じさせられましたね、いわゆる流行歌手として万人に親しまれたアーティストでした。ちなみに僕の好きな曲ベスト3は「永遠」、「IN MY ARMS TONIGHT」、「Good-bye My Loneliness」となっています。90年代に10代、20代を過ごした人達にはこれからも語り継がれていくヴォーカルだったことに間違いは無いでしょう。
ロク田中


<< 懐メロ予備軍(91-1) >>


2007/6/14(Thu)

 この年からはまずKATSUMIを取り上げます。前年の90年にデビューしコンスタントにヒット曲も出していましたがこの年に航空会社のCM曲「It's my JAL」(なんてストレートなタイトル)が大ヒットいたしました、突き抜けるようなハイトーンボイスが魅力のアーティストですね。何でもそうですが物事には流行というものがありますね、ジャンルとしての流行(フォークとかアイドルとか)だけでなく傾向としての流行というのも存在します。それまでも男性のハイトーンヴォーカルという人もいましたがこの頃から大変数が多くなってきました。最近のアーティストは特に増え気に入った曲をカラオケで歌おうなんて思ってもほとんどついていけません(僕は音域が1オクターブくらいしかない)。別に物真似をするわけではないのですから自分のキーに合わせれば良いのでしょうがそうすると音が取れなくなってしまいます(ようするに下手なんですよ歌が)。今でも不思議でならないのがこのKATSUMIはほぼ91年だけのブレイクであっという間に普通のアーティストになってしまったことです。2枚目のシングルとなる「危険な女神」がヒットしたのは前年の8月くらいでしたからそれを入れても旬の期間が1年ほどでした。タイアップの効果と言ってしまえばそれまでなのですがつくづく芸能界で継続して売れていくことの難しさを思い知らされます。最近は全然名前を聞かなくなってしまいどうしているのやらと今回調べてビックリしたことがあります。もちろん現在も現役歌手として活躍しているようですが驚いたのはその方向性、なんとユニットでウルトラマン関係の歌を歌っているそうです。そういえばやはりハイトーンボイスのクリスタルキングの田中昌之氏もウルトラマン関係の歌を歌っていたなぁ、このタイプは子供受けするのかしら?
ロク田中


<< 上半期回顧 >>


2007/6/22(Fri)

 有名チャート紙の上半期チャートが発表されました。シングル部門のトップは秋川雅史の「千の風になって」で90万枚強で今年の売上だけでもミリオンに手が届く数字となりました。昨年の紅白出場で年輩層を中心にその人気が加速し長くチャート上位にランクしています。超大物お笑いタレントがしばしばネタで使っていることでもその浸透度が解りますね。今回の問題はその後のランキングについでです。2位は以前このコラムでも取り上げた宇多田ヒカルの「Flavor Of Life」で60万枚強、3位は嵐でさらに下がって40万枚強となっています。うーん、やはり売上は断然落ち込んでますねぇ、100万枚いけば御の字と思っていた宇多田も60万枚強とCDの売上は伸び悩みましたね。僕のようにお気に入りのCDを手元に保存しておきたいと考えるタイプは段々少なくなってきているということでしょう。しかし確かにいわゆる着うたのたぐいというものは様々な利点が存在します。かさばらなくてすむ、わざわざ買いに行かなくてすむ、CDシングル1枚買うより安くすむということです。再来月あたりに企画で触れる予定ですがシングル売上年間ベスト10がオールミリオンセラーなんてことはこれからは皆無に等しくなると思われますね。今年の上半期を振り返ってみるとワイドショー的ネタは多かったですが音楽シーンとして「これはっ!」と思えるものは少なかったですね。突発的にブームになったような人も見かけなかったし(あぁ、それが秋川雅史か)。そんな中で来月は毎年恒例の紅白穴予想月間、年々世情に疎くなるなかでの予想ですが(絞って3組ずつを予定)せめて男女の懐メロ枠(勝手に命名)だけはズバッと当てたいもんですなぁ(今年はあるのか?)。
ロク田中


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