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見えぬ流行
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2010/06/03(Thu)
まだ始まったばかりで恐縮ですが今月が終われば今年も半分が過ぎようとしています、半年近くヒットチャートの推移やメディアの報道等をチェックしてきたのですが今年ほど難解な年も珍しいように思います。話題性だけを見れば嵐やAKB48、いきものがかりあたりが相変わらず巷を賑わしているように見受けられますが思っているほどの売上にはつながっていないようです。ならばと思い着うたサイトを調べてみましたがなるほど、若い人達に人気のあるアーティスト達がチャートを席巻しているものの一般層(さすがに老若男女とまでは言わないが)にまで浸透しているかと言うとそちらも疑問が残ります。チャートの動向で印象に残っている事象としては坂本冬美の昨年紅白でも歌った曲がロングセラーとなっていることと“けいおん”という深夜アニメ絡みの楽曲がやたらとチャートインしていてついにはアニメキャラ初のトップにまでなったということでしたがひいては全体的な売上不振を浮き彫りにした感は否めません。何度となく書いているように周辺機器の普及により分業化が叫ばれて久しい昨今であるのは理解しているのですが年々それに拍車がかかっている気がしてなりません。以前のようにメディア発の仕掛け(流行)が横行する時代では無く個々の嗜好がより強く反映される時代になったのは承知しています(とはいえ仕掛けは少なからずともありますが)、ただし昔ながらのカテゴライズでくくった時にはどこか寂しい時代に突入した気がしてしまうのも事実です。広く万人と流行を共感する事が重要なことでは確かにありません、しかし時代を語るキーワードになる部分があまりにも希薄になってしまうと後々思い返してみた時に印象が薄くなってしまうことを危惧してしまいますね、まぁそれ自体がアナログな古い考え方と言ってしまえばその通りなのですが。
ロク田中