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2009/05/28(Thu)

 今回は児島未散の「ジプシー」をご紹介します、1990年にCMソングとしてスマッシュヒットを記録いたしました。前回の話題の続きとなりますがこの児島未散という人も2世アーティストとなっています、父親が往年の名優である宝田明なのですがデビュー当時そこそこの話題作りにこそなったものの彼女本人のブレイクというきっかけにはなりませんでした。デビュー当初の彼女はカレッジポップスと呼べるジャンルの爽やかな楽曲を中心に歌っていました、この「ジプシー」でも見られるちょっとクセのある歌い方が印象に強い人です。歌手というジャンルだけでなく芸能界には古くから多くの2世が存在するのは前回記したとおりです、歌舞伎等の継承が当たり前とされる伝統芸能と今や呼ばれる世界を別にしてもその多さは周知の事実であります。しかし親子揃って世間の認知が高いケースとなるとその割合は断然少なくなります。パッと思いつくところでは田村正和に佐藤浩市、中井貴一に緒方直人が親子揃って名優の誉高い人でしょう。しかしことアーティストに限れば親子揃ってのミリオンアーティストなんて藤圭子と宇多田ヒカル親子くらいしか思いつきません。もちろん親が有名な2世であるというのは大きな武器になるのは先に挙げたように間違いありません、売り出す側もそれを当て込んでいるのも当然でしょう。しかしこれには大きなリスクも伴います、まずは親の名前が大きすぎるほど比較の度合いが激しくなること、もう一つは仕掛ける側の思惑程親の知名度が影響されないことです(児島未散はこちら)、これは畑違いのジャンルだったり支持する世代の差が大きければなおさらです。しかしメディアが使い続ければ広く世間に浸透し違った方向でブレイクしたりするのでやはり大きな利点であります。まぁプライバシーを武器に今までひた隠しにしてきたのにデビューとなると急にコネをアピールする親馬鹿っぷりとそれに乗るメディアにも問題ありますが。

ロク田中


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