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2007/1/18(Thu)

 文化庁が全国からのリクエストをまとめ「日本の歌百選」を発表しました。実際は101曲あるのは御愛嬌としてそのリストを眺めておりました。SMAPや中島みゆきなどの流行歌(今昔を問わず)が1割強ありましたが大多数はいわゆる童謡、唱歌でした。もちろん子供の頃に僕も歌っていた曲が多く懐かしさを覚えました(何曲かは全く知らない曲もあったけど)。この類いの曲は情景描写が歌詞になっているものが多く聴くと思わずその風景(別にどこで見たあの景色というわけではない)が瞼に浮かんできます。またメッセージ性や教訓が強く打ち出された曲が多いのも目立ちましたね。おそらく投票したのは年輩者を中心とした層で懐かしさと同時にこれからの日本(日本人)もこうあってほしいという願望がこもった結果が反映されたと思われます。ただ教訓やメッセージ性のほうはともかく情景や世俗が歌われたものは将来的にどれだけその世界が認識されるのかは難しい気がしますねぇ。流行歌においても同じことは言えますが歌詞に共感できるということはその人の経験や価値観が作り手の感性と一致したときに起こり得ます(分かり易く言えばお笑いのあるあるネタのようなもの)。裏を返せば理解できないことというのは頭では分かっていてもピンとこないとなってしまうのも事実です。もちろんそういう曲達を伝承するなとは言いません、ただ後世において今の人々が思っているほど共感を得られるかというと残念ながらそうはならない気がします。「学校で教わったから」、「教科書にのっていたから」くらいにしか思われないと大変寂しいですね。一番最悪なのは教えている側もピンときていないということですが。ところで「大きな古時計」って世間ではもう平井堅の歌として認識されたの?


ロク田中


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