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懐メロ予備軍(86-1)
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2007/1/11(Thu)
今回は荻野目洋子です。1983年あたりから起こった洋楽ブームは日本の音楽シーンにも大きな影響を与えました。彼等のシングルやLPがチャートを賑わしたのはもちろん多くの日本語カヴァー曲を生み出しました(特にアイドルに多かった)。その中でも一番メジャーな曲がこの荻野目洋子の「ダンシング・ヒーロー」でしょう。それまではあまりヒット曲に恵まれなかった彼女でしたがこの曲でトップアイドルの座につき次々とダンサブルなナンバーでヒットを飛ばします(よく勘違いされますがこの後の曲達は洋楽カヴァーではありません)。1つのキッカケでそれまでくすぶっていた人がブレイクすることは今でもさほど珍しいことではありません、問題はその状態を継続することにあると思われます。今も昔も移り変わりの激しい芸能界の中でずっと同じ状態をキープするのはかなり至難の技です。ましてやルックスのほうを重視され3年トップを張ればすごいと言われた当時のアイドルはなおのことでした(やはり松田聖子と中森明菜は別格だった)。特にカワイイ路線(いわゆる正統派アイドル)のイメージがついてしまった人はそこからの脱却に相当な苦労をさせられていましたね、もちろん歌唱力がともなえばすんなり転向も可能ではありましたが。彼女は逆にそれまでアイドルとしては超一流ではなかったことが幸いした数少ない成功例ですね。さまざまなタイプの曲を歌うもののビッグヒットには結びつかずにいたオギノメちゃんでしたがその歌唱力と声質にもマッチしたユーロビートカヴァーを選んだ陣営は大正解だったと思います。ただ世間の印象はこういった曲でしょうが個人的に彼女に合っていたのはバラード曲だったように思いますが。さて知名度とはつくづく恐ろしいものです、それまで南極物語で有名な姉「荻野目慶子の妹」と形容されることが多かったのにこの後からは「荻野目洋子の姉」に変えてしまったくらいでしたからね。
ロク田中