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日本の節回しで勝負する
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2002/1/16(Wed)
水炊き鍋がモンゴルから入ってきた料理だと知って驚いた。縄文時代からあってもおかしくなさそうだが。音楽にあっても「螢の光」が実はスコットランド民謡であることを知らない人は少なくない。事ほど然様に我々が感じる「日本的」なる概念は起源が本邦にあるかどうかではなくそれがどれだけ日本化されているかによるらしい。
歌謡曲はもともと外来ポップスを国産化したもので、音階も西洋のそれと同じだが、独特の節回しで日本化されている。中途半端な英語を並べるより、日本人なら我が民族の節回しで堂々と勝負したらどうかと思う。
小谷隆
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インディーズも棄てたものじゃない
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2002/1/17(Thu)
インディーズに完成度を求めることじたい馬鹿げていると思い、荒削りだが勢いのある人々を発掘しようとしていたが、このほど我が耳を疑いたくなるような凄い「完成度」に出逢って卒倒しかけた。往年の森山良子や八神純子を彷彿とさせる伸びやかで透き通った声で、しかも歌心を知っている。演奏は本人のものか定かではないが、いくつか残っていた染みのような所を直せばそのままお皿に焼いてもいいクォリティだ。
僕としてはもはやメジャーの誰それと同列に置いている。何だか世界の広さを再認識した今日この頃。
小谷隆
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タカハシアヤコって誰?
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2002/1/18(Fri)
最近のお奨め歌手は? と訊ねられ、迷わずタカハシアヤコと答えた。さすがに相手はピンと来ない。マリコの方かと訊き返されたが、アヤコである。無理もない。ネットで見つけた私家盤だ。しかし僕の女性vocal best MDの中では大貫妙子や高木麻早、八神純子といった陣列に加わっている。高校教師という身分の彼女が、僕の中では今や大貫や高木や八神と同列な位置にあるということだ。
廉価マシンの普及で音質はメジャーもインディーズもない時代。僕のベストMDが彼女のような隠れた名歌手に生め尽くされることを密かに期待している。
小谷隆