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<< 再びグルーヴ考(3)〜正しいリズム練習 >>


2002/6/1(Sat)

 世の中ではメトロノームに合わせて身体を動かすという前近代的なリズムトレーニング方法が今もなお信用されているようだが、鳴っている音に合わせて動くことなどよほどのリズム音痴でない限り誰にでもできる。そんな練習を百年やっても歌に必要なグルーヴ感など身につくはずもないと言い切っておく。前回も書いたように、無伴奏で唄う練習の方が何百倍も効果的だ。
 そもそも「身体を動かす」ことで歌に必要なグルーヴをつかむ力がつくなどというのはとんでもない迷信だ。正しくは「グルーヴした歌が自然に身体を動かす」である。
小谷隆


<< コミュニティの細分化がもたらすもの >>


2002/6/2(Sun)

 ある大手メーカーの経営幹部と雑談していた中で、ネット社会における制作のあり方が話題になった。ネットインフラの発達で人々がこれまでになく有機的につながってくると、「個」が大きなコミュニティーに属することなく、より細分化されたコミュニティとしてつながっていく。そうなるとこれからは100万枚のヒットを1タイトル作るよりも1万枚売れるものを100タイトル作る必要がある、という結論に帰着した。
 とはいえ大手レコード会社がそれだけ細かい趣味趣向に沿った制作スタッフを抱えるのは無理。となるとまさにインディーズの出番だ。
小谷隆


<< 鹿島スタジアムの大グルーヴ >>


2002/6/3(Mon)

 サッカーW杯予選のアルゼンチン対ナイジェリアの試合は歴史に刻みたい熱戦だった。ピッチはともに緻密かつ大胆に攻めて守って譲らない。さすが、優勝候補が集まったといわれる地獄のF組だ。
 鹿島スタジアムに轟くアフリカの民族楽器。その間を埋めるラテンの手拍子。二つの異なるリズムが重なって生み出す大きなグルーヴ。まさにサッカーの試合というのはスタジアムが一体になって作る音楽だと実感した一戦でもある。
 試合の方は後半18分、左からのコーナーキックをバティが頭で合わせた虎の子の1点をアルゼンチンが守り切った。
小谷隆


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